WILL工法(中層混合処理工法)

バックホウタイプベースマシンの先端に取り付けた特殊な攪拌翼よりスラリー状の固化材や改良材を注入しながら、固化材と原位置土を強制的に攪拌混合し、安定した改良体を形成する工法です。

軟弱な粘性土地盤はもとより、N値30を超える締まった砂質土地盤・砂礫地盤にも対応可能な工法です。

WILL工法の特徴

① 良質な改良体の構築

従来の縦回転型の攪拌翼は、土が上下方向に動く状態で攪拌していました。
これに対し、形状が斜めであるリボンスクリュー型攪拌翼は、攪拌翼の回転に伴い、改良対象土が外側から内側へ、また内側から外側へと連続的に揺動運動を繰り返します。よって、高い攪拌効率が得られ、均一性の高い良質な改良体の構築が可能となりました。

② 高い掘削性能

幅広い土質に対応できるのが「リボンスクリュー型攪拌翼」です。さらに、ブーメランプレートを装着することによって、N値30を超える締まった砂質地盤の掘削混合が可能となります。
これまで、攪拌翼で掘削できなかったチェーン駆動部下のエリアをブーメランプレートで掘削することにより掘削能力が格段に向上します。

③ 環境負荷を軽減

WILL工法は、小型ベースマシーンの使用が可能なため、従来の工法よりも振動や騒音が少なく、環境負荷軽減を実現しました。

④ 高い機動性と高い安全性

軽量のため機動性が高く、大型の改良専用機で施工ができない狭いヤードでも、安全に作業を進めることができます。

⑤ 信頼性の高い品質管理

WILL工法は、専用の管理装置を用いています。
運転席内で、稼動中の深度、瞬時流量、積算流量、瞬時回転数、積算回転数、時間、攪拌機掘削角度をリアルタイムでモニター管理できます。
よって、信頼性の高い品質管理が可能です。

WILL工法の仕様及び適用範囲

ベースマシン 最大改良深度 適応土質
粘性土 砂質土・砂礫 *1
0.8㎥クラス *2 5.0m N < 10 N < 30
1.4㎥クラス 10.0m N < 15 N < 40
13.0m *3 N < 5 N < 20

*1 砂礫はΦ100mm以下を標準とするが、礫率等を考慮する必要有り。
*2 改良深度4m以下については、0.5㎥クラスベースマシンによる対応も可能。
*3 改良深度10m以上については現場条件を考慮する必要あり。